2015年12月22日

「寂しさ」は大人の遊びと空想と創作



人間関係とは「母と子の二人の関係」からはじまるものです。
寂しさの問題もまたこの原初の人間関係にかかわる。
寂しさは:
「おとなの寂しさ」
「耐え難い寂しさ」
の二つに区分されます。

大人の寂しさとは,
大人の私たちになじみ深い感情で,「一人でいること」
「期待した人間関係が絶たれていること」「充実感や高揚感がなく,虚しく感じられる」に関連し,「怒り」や「悩み」の感情がある場合もありますが,必ずしもそうであるとは限らず,にぎやかな夏が過ぎて,秋になってなんとなく寂しいという寂しさもあります。これらはある程度以上に精神生活が成長してから見られる感情です。

耐え難い寂しさとは,
原初的な感情で,もともと赤ん坊のものです。乳児が母の乳房を求めて得られない時の,憤怒,絶望,空虚などの入り混じった感情で,これらを大人が感じたとすれば,辛くて怖くて耐えられません。

大人は「寂しい」ときに何をするか
親しい人のところへ行こうとしたり
親密な人との充実した関係を胸に想い描きます。
手紙を書いたりします。
読書という対話をします。
精神的に充実した人は,孤独なときも「他者と共にある」のです。容易に他者を想起できるのです。

あるいは,自分にとっての最も親密な人である自分自身と楽しい,充実した会話をします。今,目の前にある風景について話し合ったり,絵に書いたりします。切迫した危険な状況にあれなら,それを切り抜ける作戦会議に没頭します。

これらは,自己との対話であり,二人との会話とも違うので,1.5人の対話と呼んでいます。
その結論は,自己自身による現実の自己受容です。それは自己評価をあげます。
 こうした自己対話は空想であり,夢であり,遊びです。その中から詩や小説や絵画や音楽や,その他たくさんの創作が生み出されます。
 つまり,「寂しさ」は大人の遊びと空想と創作の宝庫なのです。


<引用文献>
斎藤学(2004)「自分のために生きていける」ということ 大和書房


カウンセラー/臨床心理士  明石郁生 家族とAC研究室 http://www.ikuoakashi.jp
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